天使のハミング

　マーガレット・ポーのセカンドシングルである。ジャケットの写真提供がGOROとなっているので、篠山紀信の撮影だろうか。木之内みどりや岡田奈々が活躍していた当時の、いかにもGOROの表紙っぽい写真である。大きな瞳にふたえまぶた、整った顔立ちはお人形さんっぽくて、とても日本人好みでしょう。違うといっても少なくとも私のタイプではあります。
　台北出身の彼女は、この当時のアジア系の歌手の例にもれず、やはり日本語が下手なのだ。そのたどたどしい歌と、もごもごとこもった発音で、歌声の在り処がはっきり分からない。なんだか空中をふわふわ漂いながらささやき掛けてくるような感じがするのである。『天使のハミング』と言うタイトルがとてもしっくりくる歌なのだ。
（木之川かず也）