|
斉藤由貴の「情熱」が女の子の方から見た別れであるのに対し、杉浦幸のこの曲は男の子の方から見た別れである。「悲しいな」に次ぐ、杉浦幸の2曲目は別れの歌。だけれども、こちらの曲には「別れは新たな出発」という気持ちが感じられる。4月列車は君を乗せて遠い街へ旅立つけれど、それは同時に僕の思い出の中に向けて旅立つ列車でもあるのさ、という事だろう。女の子がそっと抱えてる荷物には僕の思い出が入っていて重いだろうけど、僕の青春には君の夢が影を引き続けるだろう。それでもお互いを尊重し続けるには、別々の生き方を選ばざるを得ない。だから、別れた。別れは必然だったけれど、いつか、また、何処かで逢えるかも知れない。君と僕の物語は、4月列車から始まる。君は僕の思い出を乗せて君の夢へ、僕は君の夢を乗せて僕の思い出に向けて。 |