風のスクリーン

　白石まるみは、どうして女優になってしまったのだろう。女優としての白石は素人の私が観たところではあまり上手いとはいえないようだ。
　しかし、歌手「白石まるみ」が残した曲は、すべてが佳曲である。曲が良いのはもちろんのこと、歌唱力も合格点をクリアしている　その白石の歌手としての集大成が、このアルバムである。松任谷正隆がプロデュースしているだけあってどの曲もとても上品に仕上がっている。それは新川博のアレンジの良さもさることながら、それよりまして演奏しているミユージシャンの力に依るところが大きいように思える。最近のオール打ち込みの無機質な曲の後に聴くと、とても安心して聴くことができる。とても心地よい。
　歌手白石まるみの消滅、やはり、すべては「意地悪ばあさん」が・・・。
　(くまはすきやき)