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15年程前の湘南、ほこりっぽい駅前には、屋根にサーフボードを積んだ車が集まって来ます。ちょっとお洒落な奴なら、キャルルックのワーゲンで乗り付けるところでしょうが。庶民的な秀美ちゃんの彼氏には、ジェミニかファミリアあたりがお似合いなんだろうな。そう、男は車で決まるわけじゃないのです。でも、とりあえずの秀美ちゃんのお仕事は、ちょっとにぶい彼氏の車の屋根に、サーフボードを乗っけること。さてこの恋の行方や如何に?。というこの曲、9年前の当時でさえ、すでに時代から5年は遅れていたという代物ですが。元気いっぱいの秀美ちゃんにはそんな理屈は通用しませんでした。そして、今となっては10年前も15年前もたいして変わりはありません。古臭さも過去をよみがえらせる絶妙のスパイス。そう、時間がこの曲に魔法をかけてしまったのです。 |


