青春の忘れ物

　『東京Ｓｕｇｅｒ　Ｔｏｗｎ』で紅白をいとめて、『クレイジーラブ』でベストテンで２位までになり、『リボン』でやっとトップアイドルになれたのに、次の曲でなぜがイメチェンをして失敗し、そのまた次のお祭りさわぎでダメをおしてＢ級アイドルに帰り咲いてしまった堀ちえみが再起を賭けた曲がこの『青春の忘れ物』である。
　しかし今までの堀ちえみには無かったしっとりとした曲調であったために結局受け入れられずに終わってしまい、本当に忘れ物になってしまったが、堀ちえみの曲で一曲選ぶとすると『青春の忘れ物』ということになるだろう。
　振り返ってみると、作詞の売野にしろ作曲のキサブローにしろそして編曲の後藤も、この頃が一番良い仕事をしていた様な気がする。最高のスタッフの中でこの曲は完成されたのである。
（青木信行）