にわか雨

　最初は、ちょっと片想い。でも、彼は冗談ばかり言ってはぐらしてしまう。「嫌われてるのかな」、そんな不安な毎日。そこへ突然の状況変化。それが『にわか雨』。彼からのアプローチは、「入れよ」と、たぶんぶっきらぼうに。そして二人は、小さな傘の中。 　逃げ出したかった、私。
　肩が触れるたびに「ごめんね」とつぶやく彼。とってもともってもシャイな二人の、恋物語。
　「好きだとか、愛して欲しいとか言わずに、深くなってゆける、予感がしたの」…ここら辺が僕のあこがれとするところです。
　しかし、こんなウブな恋物語をリリースしたのは、石川ひとみが23才の時だった。自分の年齢に捕らわれずに、どんな年代も歌える許容範囲の広さも、石川ひとみの魅力です。それに、今でも、“ひっちゃん”は、とっても奇麗で、カワイーんだ。
（山口雅也）